アパートを建築することが相続対策として有効なのは、相続税評価額を大幅に抑えることができるからです。現金や預貯金のようにそのままの額で評価される資産と異なり、不動産、特に賃貸用のアパートは評価額が実際の市場価値よりも低く設定されます。この仕組みによって、相続税の負担を軽減できるため、多くの人が注目しています。
賃貸用不動産を所有することで、土地や建物の評価額が下がる理由を具体的に説明します。
アパートが建っている土地は「貸家建付地」として評価されます。貸家建付地は、自由に利用できない制約がある土地とみなされるため、相続税評価額が減額されます。評価額は以下の式で算出されます。
貸家建付地の評価額 = 自用地としての評価額 × (1 - 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)
例えば、借地権割合が60%、借家権割合が30%、賃貸割合が100%の場合、土地の評価額は自用地評価額の約18%が減額されます。これは所有者が土地を自由に使えない分、評価額が下がる仕組みです。
賃貸用の建物も評価減の対象となります。建物の評価額は、固定資産税評価額を基準に以下の式で算出されます。
貸家の評価額 = 固定資産税評価額 × (1 - 借家権割合 × 賃貸割合)
借家権割合は全国一律30%と定められているため、賃貸割合が100%の場合、建物の評価額は固定資産税評価額の70%となります。このように、建物も実際の市場価値より低く評価されます。
さらに、「小規模宅地等の特例」を適用することで、貸付事業用の宅地については200㎡までの部分の評価額が50%減額されます。この特例を活用することで、土地の評価額をさらに抑えることが可能です。ただし、この特例を受けるには、相続開始前に賃貸経営を3年以上継続していることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。
アパート建築の際に金融機関から借入を行った場合、その借入金は相続時に債務として控除されます。これにより、相続財産全体の評価額をさらに減らすことができます。借入金を活用することで相続税負担を軽減しつつ、賃貸収入という新たな収益源を得られる点がメリットです。
賃貸用不動産は、現金や預貯金と比べて相続税評価額が低く設定されます。現金2億円をそのまま相続する場合、全額が相続税の課税対象となります。しかし、同額で賃貸アパートを建設した場合、評価額は市場価格の7~8割程度に抑えられます。この評価減により、課税対象額が大幅に削減されるため、相続税の負担を軽減できます。
アパート経営を成功させるためには、地域の賃貸需要を正確に把握することが重要です。需要が低い地域や過剰供給状態のエリアでアパートを建設してしまうと、空室が増え、収益が安定しないリスクがあります。
アパート建設には建設費用や土地購入費用など、多額の初期投資が必要です。そのため、無理のない資金計画を立てることが不可欠です。
今あるクレジットよりも、不動産化することで評価額を抑える仕組みを利用した、「アパート建築」という相続対策について解説しました。賃貸収益を得られる上に相続税の節約にもなるのはオトクですね。
土地活用、特にアパート建築やアパート投資を成功させるためには、先輩オーナーが重視したポイントも参考になるはず。
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